研究のタイプ: レビュー (医学/生物学の研究)

[電磁界に起因すると考えられる特発性環境不耐症(これまでの呼称は“電磁過敏症”):誘発研究に関する最新の体系的レビュー] review

Idiopathic environmental intolerance attributed to electromagnetic fields (formerly 'electromagnetic hypersensitivity'): An updated systematic review of provocation studies

掲載誌: Bioelectromagnetics 2010; 31 (1): 1-11

電磁界に起因すると考えられる特発性環境不耐症(IEI-EMF;これまでの呼称は“電磁過敏症”)は医学的には原因が明らかでない疾患で、電気機器へのばく露に続いて、主観的症状が報告されるものである。以前に行った体系的レビューで、我々は、31件の盲検法による誘発研究のデータを報告した。これらの研究は、IEI-EMFであるボランティアに対し、電磁界の有効ばく露擬似ばく露を行い、ボランティアが電磁界を検知できるか否か、または彼らが電磁界ばく露した時に不快な症状を報告するか否かを評価したものである。本論文では、先のレビューを最新化して報告する。広範な検索で15件の新たな実験を同定した。先の我々のレビューで報告した研究を含め、全部で46件の盲検法または二重盲検法による誘発研究はIEI-EMFのボランティア1175人を含んでいるが、これらについて電磁界へのばく露がIEI-EMFの症状誘発する原因であるか否かを吟味した。この仮説を裏付ける確固とした証拠は見出すことができなかった。しかしながら、このレビューに含まれた研究は、IEI-EMFに苦しむ人の急性症状誘発におけるノセボ(反偽薬)効果の役割を確かに裏付けた。IEI-EMFに苦しむ人は自分の症状電磁界へのばく露により誘発されると確信しているにもかかわらず、何度実験を繰り返しても、制御された条件下でこの現象を再現することはできなかった。したがって、臨床医や政策立案者が生体電磁界メカニズムという狭い範囲に関心を集中することは、長期的にIEI-EMF患者を救済することになるとは思えない。

影響評価項目

ばく露

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