研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[皮膚微小循環は弱い50Hz磁界によって変化しない] med./bio.

Cutaneous microcirculation is not altered by a weak 50 Hz magnetic field

掲載誌: Biomed Tech 2005; 50 (1-2): 14-18

この研究は、健康なボランティア7人および電磁過敏症(EHS)であると申告している3人を対象に、磁界へのばく露皮膚微小循環を変化させるか否かを実験で調べた。円偏波50 Hz磁界磁束密度96 mT)へのばく露中の右手親指の微小循環を、レーザードップラー流量計(LDF)で測定した。その結果、磁界ばく露中、LDF値は一定のままであった; LDF比(磁界オン/磁界オフ)は1.03±0.03であった;これとは対照的に、反応性充血および過換気は、健常ボランティアおよびEHS申告者のLDF値に有意な変化を引き起こした;すなわち、前腕の動脈うっ血後の再灌流中に親指の微小循環は明らかに増加(LDF比は2.02 ±0.36)し、10回の深呼吸により、LDF比は最大0.63±0.18まで低下した;以上から、反応性充血および過換気は皮膚微小循環の明らかな変化を引き起こしたが、50 Hz磁界皮膚微小循環に影響を与えなかった、と報告している。

研究目的(著者による)

皮下微小循環が日常生活レベルの弱い変動磁界によって影響され得るかどうかを調べること。

詳細情報

健康なボランティア7人、及び電磁過敏症を患っていると確信している3人において、右手の親指の微小循環を判定した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: intermittent, 25 min field on, 25 min field off (50 min)
  • 磁束密度: 96 µT unspecified (in the center of the coils)
ばく露2: 50 Hz
ばく露時間: intermittent, 5 min field on, 5 min field off for 50 min
  • 磁束密度: 96 µT unspecified (in the center of the coils)

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • unspecified
偏波
  • circular
ばく露時間 intermittent, 25 min field on, 25 min field off (50 min)
Additional information Magnetic field was circularly polarized
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • three magnetic coils arranged in a triangular form
ばく露装置の詳細 subjects laid on the bed placed within the triangular coil structure; the right arm of the subject was placed at heart level and the thumb was positioned in the center of the magnetic field by putting the hand on a special splint.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 96 µT unspecified 測定値 - in the center of the coils

ばく露2

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • unspecified
ばく露時間 intermittent, 5 min field on, 5 min field off for 50 min
Additional information Magnetic field was circularly polarized
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 96 µT unspecified 測定値 - in the center of the coils

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

健康なボランティア及び自己申告の電磁過敏症の人々において、磁界ばく露は親指の皮下微小循環に影響しなかった。反応性充血及び過換気のどちらでも、界の状態とは独立に、レーザー‐ドップラー流の有意差を生じることができた。

研究の種別:

研究助成

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