研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[妊娠中の母親の電力線の近くの居住地による選択された先天性欠損のリスク] epidem.

Risk of selected birth defects by maternal residence close to power lines during pregnancy

掲載誌: Occup Environ Med 2004; 61 (2): 174-176

この研究は、すでに公表されたノルウェーのコホート内で、改良されたばく露データを適用して、症例対照研究デザインにより、いくつかの選択された出生アウトカムを評価した。中枢神経系(CNS)障害、心臓障害、呼吸器系障害、食道障害、内反足などの症例1人につき2人の対照が、性別、出生年、および出生した行政区域をマッチさせて無作為に選出された。妊娠中の母親の住所と送電線との距離は、主に縮尺1:5000の地図から取得した。住居内の磁界は、距離、電流電圧、電線規格を基に推定した。その結果、最も大きなリスク上昇は、水頭症(OR 1.73、95%CI 0.26〜11.64)および心臓障害(OR 1.54、95%CI 0.89〜2.68)で見られた;これらの知見は、送電線からの電磁界への住宅内ばく露が、調査したアウトカムのいずれかを引き起こすという仮説を支持しない、と報告している。

研究の目的(著者による)

妊娠中の母親の電力線の近くの居住地による選択された先天性欠損リスクを評価すること。このコホート症例対照研究は、ノルウェーのコホート研究publication 8639)からの改善されたばく露データに基づいている。

詳細情報

25kV電力線の両側25m、及び420kV電力線の両側300mの範囲内の回廊の磁界を、0.1µT超と推定した。母親が妊娠期間の少なくとも半分をこの回廊内に住んでいた場合、その子どもをばく露群に分類した。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (オッズ比(OR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 居住環境ばく露が < 0.1 µT の母親の子ども
集団 2 居住環境ばく露が ≥ 0.1 µT の母親の子ども

調査対象集団

症例集団

対照集団

調査規模

症例 対照
適格者 465 -
評価可能 465 930
統計学的分析方法: (調整: )

結論(著者による)

ノルウェーにおける調査期間中の合計744324件の出産のうち、回廊内での出産が128630件で、症例は465人、選択された対照は930人であった。データは、妊娠中の母親の電力線の近くの居住地による、評価対象の先天性欠損についてのリスク上昇を示さなかった。本研究は、電力線磁界への居住環境ばく露が調査対象の先天性欠損を生じるという仮説を支持していない。

研究の限界(著者による)

母親の住所についての情報は年に1回しか利用できなかった。

研究助成

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